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クリムト展

最終日はここ東京都美術館でした


つまり「クリムト展」ドーン!


先日書いた「モロー展」の続きというか世紀末美術と言えばやっぱクリムトですよね〜


没後100年ということで過去最大級!ドドンと25点来ておりました

象徴主義と言ってもモローの時はまだ神話がベースでしたがクリムトからはあくまで対象は「人」でして

クリムトの和風な感じが好きな日本人(ていうかおばちゃん)はメチャクチャ多いですよね


というのも、かつてジャポニスムが印象派を直撃しましたが、あの時は浮世絵であったり包装紙であったりが向こうに渡った際、日本独特の構図や色や柄が斬新だったわけですよね

そんなジャポニスムも普通に定着しつつある頃、1873年のウィーン万博でさらに決定づけます


実はこのウィーン万博、日本が始めて公式参加した万博でして、日本庭園を再現するなど、日本の文化そのものを出展したんですわ。もはやデザインがどうこうじゃなく「和テイスト」ごと伝えたんですな


例えば「接吻」


クリムトと言えば「黄金様式」と言われるこの金箔シリーズですが、この和風な感じと昼ドラ的テーマがまたおばちゃん達に大人気なんですよねw


この「接吻」はクリムトと恋人のエミーリエなんですが、この愛情が溶け合う感じってムンクも絶対これ見てたんでしょうね。構図もロマン派のアイエツが描いた「接吻」からの引用なんですけどね

これね


でもロマン派の写実から一気に抽象度を上げていく所が最高ですよね

アイエツの接吻もかなり情熱的でエロティックですが、あくまで1枚の写真というか、クリムトやムンクのように”溶け合って”は無いですもんね

クリムト作品て単に「はあ〜綺麗だなあ」ってだけでも全然いいんですが、下のお花畑がなぜ女性の後ろで突然崖になっているのかなど、実はすごい緻密に作られているので深掘り派も大満足w


そういえば昨年目黒の百段階段で「和キルト展」てのを見たんですが超クリムトっぽいんですよねw

色や形もそうなんですが、この凹凸感と言いますか立体感がすごい似てて、クリムトの絵ってペタッとした平面な所と厚塗りしてモリッとした所のコントラストが面白いので、こういうのってやっぱし目の前で見ないとなかなかわかりません


こういうの


クリムトっぽいでしょw


てか和ってイカツイすよね


25点と言っても実は今回来てるシリーズに僕が好きなのは来てなかったんですが、他の見たかったやつは逆に結構来てたのですごく良かったです


「女の3段階」も


オイゲニアの肖像も最高でしたが


今回のキービジュアルでもある「ユディト」は


目の前で見るとやっぱすごいかっこ良かったです


姪っ子のヘレーネちゃんとか


ヘルミーネ(妹)とクララ(姉)など


家族シリーズもすごくいいですね


あ、壁画の「ベートーヴェン・フリーズ」も全部再現されてましたよ


ベートーヴェンの「第九」がテーマの壁画ですが、そのストーリーにはクリムトらウィーン分離派と

芸術家協会との戦いも投影されていまして、大迫力でもあり結構笑えるのでじっくり見てください


でもクリムトの絵って表現法としては確かに新しいんですが、印象派からの引き継ぎや浮世絵の影響もすごく大きいし、イメージやモチーフをパッチワークのようにつなぎ合わせていくセンスが最高なんでしょうね

ミクスチャー系の登場って感じなんでしょうか、それを和風なデザインで昼ドラばりに男女のドロドロを描いたら、そりゃあおばちゃん達はイチコロですよねw


クリムト展すごい良かったので気になってた人には超お勧めしますからぜひ行ってみてください♪


めでたしめでたし(๑′ᴗ‵๑)


で終わるはずだったんですが...


実はこのあとえらいことが起こるんです...


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田中一村

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